七つの大罪

【七つの大罪】

キリスト教の用語。
人間を罪悪に導く要因たりえる感情や特性、欲望である。

この七つの大罪とは即ち、暴食・色欲・強欲・怠惰・憤怒・嫉妬・傲慢とされ、
これらの罪を懺悔、もしくは清めなければ、死後その魂は地獄へ行くとされている。

時代や称える人間によって、罪数や罪名が変わる場合がある。
現代で最もポピュラーなものが上記のものだ。

この「七つの大罪」のそれぞれの罪に関連(対応)する悪魔を表現したのは、
キリスト教による公式なものではなく
16世紀ドイツの版画家ハンス・ブルクマイアーによるものだった。

また、同じく16世紀ドイツの魔術師ペーター・ビンスフェルト
その著書にて罪と悪魔を関連付けていた。

言い換えれば、ハンスもペーターもベクトルは違えど、
かなりの中二病患者だったと思われる。

考えてみれば面白い。

本の挿絵を主な生業としていた版画家ハンスは、
現代でいう所のイラストレーター(絵師)だ。
しかも、ラノベ専門だったら、かなりイカス。
……ぞくぞくするねぇ。

自称魔術師のペーターにいたっては、
どう考えても中二病全開の人間だっただろう

絵師ハンスのイカしたイラストを見て、
中二病のペーターが二次創作的に文章にして著書として出版。

どう考えても「ぼくのかんがえた七つの大罪と悪魔」だ。
……ゴクリ。

これは世界的ベストセラー「聖書」に便乗した、
基本的マーケティングの手法ではなかろうか。

いつの時代も中二病は素敵すぎたということだが、
中二病以外にも中々商魂逞しい側面も持っているものだ。

現代においても、宗教関係以外でも本や漫画、アニメ、ゲームなどで
題材にされることが多い「七つの大罪」。

その原点は宗教だが、素敵なクリエイターが世に広めたのである。


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